発足の経緯
2000年3月に第1回『江川沿いの探鳥会』を開催し、その後2000年12月から冬季を中心に『探鳥会』を開催してきましたが、荒れたままになった雑木林やそこに捨てられているごみに心を痛めていました。時々宇都宮市の協力を得て清掃活動をしましたが、継続的にこの森をきれいな状態にできないものかと考えて、身近な里山を望ましい姿に復活させる第一歩として、里山観察会を開いている雑木林約20aを対象に活動を始めました。後で地主さんが観察会担当者の幼なじみと分かりスムースにことが運んだことは非常に幸運でした。
この地域をモデル地区として我々の手で再生させ、将来的にはその範囲を拡大させて平地林の保存の重要性を広く地域及び所有者に提示し、大規模土地開発等の乱開発から里山を守って行きたいと考え、里山観察会の参加者に呼びかけを始めました。
みなさん手弁当で汗びっしょりになりながら篠竹だらけの藪を切り開きましたが、たいへんな仕事量で一時はどうなることやらと考えましたが、数ヶ月後には驚くほどきれいな森が戻ってきました。
2002年の夏にはこの森で夜の生き物たち観察会が開かれたり、9月には焼き芋を焼いたりと、辛い作業の合間に楽しい活動も出来るようになってきました。
活動内容
毎月1回、里山をよみがえらせるための保全作業を行っています。ぜひご参加ください。
実施日 毎月第3日曜日9~12時(夏8~11時)
詳しい日程は探鳥会案内で確認してください。
集合 宇都宮市瑞穂 みずほの中央公園駐車場
内容 ・雑木林の清掃(ごみ等の除去)
・雑木林の倒木、枯れ木の除去
・雑木林の篠竹の伐採、下草刈り
・落ち葉さらい、腐葉土作り
・昆虫の好む場所作り
・昆虫観察
これまでの活動日誌
プロジェクトにより得られるもの
下刈りや間伐など一定の管理を行うことで、林床の植物や、野鳥、昆虫に利用が増加します。また、一定の間隔で部分的に伐採すると、地域に様々な年齢の雑木林が創られ、全体として生物多様性をより高い状態で維持することにつながります。結果、次のような効果を期待しています。
・きれいになってゆく雑木林の景観
・枯れ木の中や落ち葉の下に棲む昆虫の観察場所の確保
・カブトムシやクワガタの発生(1年後)
・きのこの発生やシイタケの栽培(将来)
・春植物の復活(将来)
・望ましい姿で存在する雑木林の拡大
最終目標
近隣山林所有者及び地元人の協力理解を深め、固定資産ばかり掛かる厄介な資産となった里山の手入れを通して、平地林のすばらしさや貴重な存在等を理解してもらいたい。
結果、次のような、1960年代のすばらしい里山の姿に少しでも近づけていきたい。
・春にはタラの芽や、山椒の葉が採れる。
・夏にはオオムラサキが乱舞し、カブトムシやクワガタムシが集まる。
・秋には栗拾いやきのこ狩りができる。(この林のチタケは最高の味でした。)
・晩秋から冬には、落ち葉を集め 優秀な腐葉土肥料が作れる。
・真冬に雪が降った朝は、野ウサギ、たぬきなどの足跡が見られる。